自由詩
儚くも咲くために/within
 
花びらを口に含む
美しさを
儚さを
自分のものにするため
理解するため

永遠の貝がら
柔らかく張りのある
食べられることもなく
散りゆく姿を
傍観しているのは
狂い咲きはじめた
少女

散りゆくことを
覚悟せずに
咲き続けることは
できないと
失はれてゆく裸体は
脳裏へ
細胞の糸くずへ

編まれた布地に
あらわれた紋様
時刻表にない停車駅へ

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