記憶の断片小説・ショートシネマ 「ロイド」/虹村 凌
 
「三本目の煙草・僕らが帰りたい夜、二度と帰れない夜」


僕とロイドは、ライチが来るまでの間も、
イチャイチャにも満たない様な時間を楽しんでいた。
キスをする事も無く、ただ手を繋いだり離したり、そんな感じだった気がする。
あれ、キスはしたかもしれない。キスだけしたかも。
今だったら、もっと手早く動いてるけど、
その時は、まだ本当に女の子慣れしてなくて、全然動けなかった。
今でも女性恐怖症の気はあるけど、もう少し攻めに出られるさ。

話が逸れた。
ライチは何かの用事があったと思うが、それを切り上げたかキャンセルしたか、
結構早く到着した記憶がある。凄いハイテンションであった
[次のページ]
   グループ"記憶の断片小説・ショートシネマ 「ロイド」"
   Point(1)