哀しみ皇子(6)/アマル・シャタカ
しまして
けっきょく、この哀しみ本線は、民営化されることが決まってしまいました」
え?えーーーーー!
みんえいか?なくなっちゃうの?
「おそらく
哀しみ事業では採算が採れないらしいです
違う鉄道に変わるのではないでしょうか・・・・」
とうさん、かあさん
ぼくはショックだよ、哀しみ皇子なのに、哀しみ鉄道の力になれないなんて
売り子のお姉さん、じゃあ、淋しくなるね
ここがなくなったら、どうするの?悲しみ鉄道(株)にいくの?
「いいえ、あそこは売り子を必要としてないんです
だから、云っても仕方がありませんから
わたしはここで、最後の日まで、極上の哀しみを体験していた
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