哀しみ皇子(6)/アマル・シャタカ
 
的にわぁーって騒いでそれで終われる、手ごろな悲しみのほうが楽ですから
自分一人で出来ますからね、悲しみは」
なんか違う気がするなあ、ぼくが哀しみ皇子だからかもしれないけど
「皇子はいい人なんですね」
売り子さんが笑っていう
職人のオジサンにもいわれたけれど、そうなのかなあ?
「哀しみ本線も、いろいろやったんですよ、それこそ、哀しみハイウェイ事業とか
でも、やっぱり喜びアウトバーン事業とかには敵わなくって
悲しみ鉄道(株)なんかは、高速道路に『悲しみSA』なんてものを作って
そこには『悲しみこそ人生のスパイスだ』って安っぽいフレーズなんかつけるんです
それがまた、人気がでたりしま
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