ミキサーで作られた100%の生/狩心
 
物たちにも愛情を注いだ
機嫌がいい時は話し掛ける事もあった、悲しい時は寄り添ったりもした
観葉植物たちは太陽を求めて、窓の方へ茎を伸ばしていた

子供が反抗期を迎えた、夜の町に繰り出し、空ろな日々を送っていた
すれ違う人々の顔が牛に見えた、闘牛士は何処にも居なかった
巨大なビルは大きな葉を広げ、太陽を遮っていた、だからいつも夜だった

子供は家に帰らなくなった、もう歩けないと思うほど遠くまで歩いた
もう何日も食べ物を口にしていない、ついに道端に倒れこんでしまった 
何処を見ても四角い畑しかなかった、過疎化した農村だった

リアカーに乗せられた果物たちが、身を寄せ合うようにし
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