ミキサーで作られた100%の生/狩心
 
にして揺れていた
いつの間にか、子供もそこに乗せられていた、子供は自分を果物たちと重ねた
「わしの息子によう似とる」
おじいさんはリアカーを引きながら、そう呟いて、嬉しそうにしていた

おじいさんの家に着くと、まな板を包丁で叩く音が聞こえた
味噌汁が運ばれてきて「どうぞ食べんしゃい」と言われたが
子供はそれを拒否して眠りについた

次の日、子供はお礼を言い、おじいさんに別れを告げた
別れ際、沢山の果物を詰め込んだ手提げ袋を渡された
おじいさんの家には、妻と子の面影だけを残したテーブルがあった

山を上っていくと牧場があった
ちんけな柵の向こう側にいる牛の親子と目が合った
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