覚醒/
たりぽん(大理 奔)
舞い上がったタンポポの綿毛が
振り返って見下ろした風景
歩道で蝉の抜け殻を
知らず踏みつぶしたときの音
そんなふうに目覚める朝
新しい自分が
古い骸に驚いたり
影よりも陰が
暗いことにおびえたり
こぶしを開き
目を閉じ
背を伸ばし
ながら
猫のように威嚇し
とりもどす
かたち
それが
覚醒
であるなら
まず私は
指先から感じたい
自分であることの
風と音を
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