81、足下 【あしもと】/雨宮 之人
 
この足が踏みしめているものを
確かめようと視線を落とせば
いつもの国道の歩道
そんな当たり前の、日常という名前だった

小さな石ころ、蹴飛ばしてさ
歩いた幼い帰り道
今も時々思い出しては
同(おんな)じことを繰り返すよ

どこまで繋がっているだろうか
そんなことを考えてる
うん今考えてる、そうそれは先のことさ

いつか終わるならそれは、
…この話はもうよそう でもそんなこと考えながら
今日も僕は、石ころ蹴飛ばし家(うち)へ帰るんだ
   グループ"字書きさんに100のお題"
   Point(4)