「批評」の「根拠」について/ななひと
れたらどうするだろうか?そんなの当たり前じゃん、と思われるかも知れないが、よくよく考えてみると分からなくなってくる。本質的に1+1=2なのだろうか?それは実は証明不能である。なぜなら1+1=2は、それが正しいと決めたから正しいのであって、何らかの本質的な根拠がそこに内蔵されているからではないからである。別に1+1=3となるような数学の大系はあってもいいし、(複雑なものになるが)不可能ではない。円周率が割り切れないのは、明らかにこうした無前提の仮定に基づくほころびである。円周率を1とする、という数学があってもよい。
さて、では文学作品における「=」はどうなのか。これも考え方は同じである。Aという
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