「よい詩人」とは何でしょう。/ななひと
 
史によってそれが分かったから忘れられたのだ」というのは非常に危険で「わるい」思想です。そう言っている本人が、将来どう言われるかわからないわけですから。こう見てくると「多く」の人数に「よい」と認められるということが、本当に「よい詩人」を決めるのかどうか、あやしくなってきます。
さて、ここで一つ反論があるでしょう。「よい詩というのは現代の人がどう読むか、ではなくて、その詩自体がよいのだ」と言う人が当然いると思います。
しかし、これは、一番危険な意見です。「詩自体」が「よい」、その「詩」の中に「評価されるべき当然の要素」が内包されている、というのは、一見正当に見えますが、よーく考えると、「詩」という
[次のページ]
   グループ"詩・詩人・読者・評価・創作"
   Point(8)