アーカム・ハウスの詩の小部屋/佐々宝砂
馬面を憂鬱そうに横に振り、
おもむろに、
自分の腕と、
顔を、
外した。
――ないしょだ、ないしょ!
なんで倒れたのかよくわからない。
私はじゅうたんに伸びていて、
目の前に椅子があった。
椅子のうえには、
二本の腕、
皺くちゃになった白い顔の皮膚。
さすがに怖いが、これはゲームだ。
たぶんゲームだ。
「闇に囁くもの」そのままの情景じゃないか、
これはやっぱりただ私を試してるんだ。
頭を働かせなくちゃならない。
私はあたりを見回す。
椅子の横には銀色の円筒がある。
あれがポイントだろうか?
銀色の円筒に触れると、
くらり、
私
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