「美しさ」について  (自分のことをつらつらと書いてます)/ベンジャミン
 
り、自分に対する「足りなさ」というのが関係しているだろう。僕は自分がどれほどのものを持っているかわからないし、知ったところで意味はないと思っているから考えもしない。しかし漠然とした「足りなさ」というものを常々感じている。それが書くという行為に結びついているのだが、実はそれは原動力ではない。
僕が書く原動力とは、けして垣間見ることのできない僕とは違う感じ方や、浮かんだ景色があるということだ。そしてそこで僕自身ができることは表現するということではなく、現象化させることであると考えている。そのためには言葉自体の意味を失わせたりもするし、反対に暗示のように言葉を使うこともある。もしくは自分自身の意図さ
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   グループ"散文集"
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