「美しさ」について (自分のことをつらつらと書いてます)/ベンジャミン
図さえも示さずにおくこともあるわけだ。それはけして読者を置き去りにしているのではなく、むしろ積極的に読者へ歩み寄っていると僕は考える。
その根拠はつまり、僕自身の中にあるものよりも、読者それぞれの中に芽生えたものを大切にしたいというのが、偽りのない真実なのだ。
僕の詩を読んで、たとえば「美しさ」を感じたのなら、それは僕や僕の作品、はたまた僕が見たり感じたものが美しいのではなく、「美しい」と感じた読者の中にこそ、その「美しさ」があると僕は言い続けたい。
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