「詩と言葉に関する覚え書き」 その1/ベンジャミン
 
と思うのだが)たった数個の言葉の集まりでさえ、その一鎖の文章が詩であって、長い時間を経てもなおそれが詩として大切にされるならば、それはまさしく残るべき作品であることを僕は否定しない。好き嫌いは関係なく、その事実を受け止めるだけだ。

ただ、そのための大前提として、詩を書く人が、自らの詩を大切に思うことを忘れてはならない。それを言葉でなく詩としているところに、少なからず理由があると思うからだ。

これは「詩が詩である理由を必要としている」のではなく、むしろその「理由にあたるところが詩を必要としている」からと言ってもいいだろう。


    (中略)


どうか詩を大切にしてほしい
[次のページ]
   グループ"散文集"
   Point(2)