反射光/佐々宝砂
夜勤明けてひとりで酒を酌む
やなことはやらないでおこう
きっとあのひとは許してくれるから
太陽がしらけた空にひかる
暗い空に光っていればいいのにねえと
稲垣足穂的につぶやいても
太陽はあくまでも昼の太陽のまま
うむ月まででかければ
見たいような太陽が見られるかな
でもその場合
見たいのは太陽じゃなくて地球
青く白く輝く地球照
宇宙というものは根本的に昏いのだから
たとえ反射光でも私を温かくする
鏡でしかない私を
あなたは少しでもいとおしんでくれますか
太陽がどこにあるかわからないこの世の中で
(ああ空にある太陽はいつも太陽ではあるのだけれど)
私はただ反射する存
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