創書日和「窓」/虹村 凌
 
無いんだ
だからもう何も言わない事にしたよ
遊ぶ金欲しさに100ドルも水増し請求するのと
大して差は無いのだから
さぁもう眠ろう
フローリングの床で

窓から投げ捨てる煙草が明日の運命を行く先を告げるのだ
幾千億年前の光が告げる明日よりも幾分現実味があるよ
なのに僕の仲間達は今夜誰も家出の計画を建てたりしない
支配者達が眠った後に窓を抜け出して危ない橋を渡ったりしない
車輪の下で長靴下のピッピが通り過ぎるのを眺める
ユニオンジャックを切り裂いて日章旗を飾った窓辺で
僕は煙草を吸っては投げる
   グループ"創書日和、過去。"
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