さよならの砂/石瀬琳々
 
サンダルの指さき焼いて終わる夏
    さわぐ波音遠くに聞いて


誰もいないパラソル揺れて砂浜に
    思い出さえも続くスナップ


飲み干したカルピスウォーター氷だけ
    余るグラスに雲はながれる


脱ぎ捨てたサマードレスの消えぬ染み
    心ににじむ水玉模様


テーブルに白い貝殻残すだけ
    部屋にちらばるさよならの砂



   グループ"薊道"
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