異形の詩歴書 高校編その2/佐々宝砂
とん嫌った。卒業してから聞いた話だけれど、この教師の授業は、高校にしては難しすぎ特殊すぎるということで、一部教師からも顰蹙を買っていたらしい。しかし、私にはとてつもなく面白い授業だった。国語の授業で全く知らないことを知ったり、考えもしなかったような思考法に気づかされたりするなんて、そんなことがあるとは思いもよらなかった。それまでの私にとって、国語の授業は、バカバカしさの極みみたいなもんだった。国語のテストも、漢字テストと小論文以外は無意味だと感じていた。だけど、教授方法によっては、高校の国語の授業だって存分にエキサイティングになるのだと、私は彼女の授業ではじめて知った。
私は、彼女の授業
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