異形の詩歴書 高校編その3/佐々宝砂
 
・ショートを書き始めた。トラウマ持ちのイデオン好き根暗SFオタク娘が「ヘタだっていいのだ!」と開き直って書くショート・ショートだから、中身も外身もしっちゃかめっちゃか妄想全開。しかし私の妄想は、なぜか恋愛やセックスに向いてゆかなかった。まして日常的なものには向かなかった。そんなもの、どうだってよかった。私はひたすら非日常の雰囲気をつくりだそうとした。私のショート・ショート世界では、世界大戦がビシバシ起こり、独裁者がガンガン演説し、地球がボンボン破裂し、宇宙がバンバン割れ、次元がぐるんぐるん裏返り……しかし、実際のところそれらは、ショート・ショートの体裁をなしていなかった。世界がぶっこわれる状況だけ
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