異形の詩歴書 高校編その3/佐々宝砂
 
日記を調べてみたら、どうやら私はジム・モリソンを知る前に詩(らしきもの)を書いている。しかもいきなり散文詩(らしきもの)だ。「所有者」というタイトルの、400字に満たない、暗い、核戦争もの(笑!)。とにかくそれが、宿題以外で書いたはじめての「詩らしきもの」である。だが、「所有者」は、散文詩として書かれたものではなかった。私は最初の詩(らしきもの)を、ショート・ショートのつもりで書き始めたのだ。

 ショート・ショートらしきものを書き始めたきっかけなら、覚えている。新井素子と岬兄悟の影響で書き始めたのだ(ここはまだ笑うとこではない)。1981年のSFマガジンに新井素子の「ネプチューン」が掲載され
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