異形の詩歴書 高校編その5/佐々宝砂
 
はおもう。思うが、このとき、私は、自分を理系または文系のどちらかに分類することを意図的にやめた。

 私はできるだけ理科と社会の学科を習得できるクラスに進級することにした。文系クラスでは理科系の学科をあまり学べなかったので無理矢理に理系クラスに入った。たとえ数学でついてゆけなくなっても、私は理科系の学科を学びたかった。特にどうしても地学をやりたかった。また、これは文系の学科だけれど、世界史もやりたかった。地学と世界史を同時にとることはなかなか難しかったのだけど、私は意地を張った。不思議なことにその意地は通った。へんな話だけれど、当時文系のクラスにいた中学時代からの私の友人(Sとしておく)はもっ
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