Cry For The Moon 3「感想、あるいはあなたが大好きです」/佐々宝砂
書かせたってダメなのだ。感想は自然な発露なのだから。
もうひとつ考えられるのは、感想を伝える―――告白したくなった場合。これはもう、恋愛にたとえちゃった方がわかりやすい。「好きです……」と物陰から見つめてそれで満足してられるうちはよいが、いつしか思ってるだけじゃ物足りなくなって告白したくなる(その逆で、腹立たしいことがあっても耐えに耐えて耐え続け、ある日とうとう我慢ならなくなって「バカヤロー」と怒り出す、そういう告白もあることはあるが、その手のやつは私の趣味ではないので、今ここでは話題にしない)。「好きです」と伝える相手は作者かもしれないし、私自身の友人にかもしれない。友だちに「あのひとが好
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