フリデリカ(「ミーミームウ」みたいな詩になる予定だった歌)/和泉 誠
大人はみんな寝ている
休日の午前6時
フリデリカは乱暴に町中のドアを叩く
「大変なの大変なの!」
子供はテレビゲームに夢中
休日の午前6時
フリデリカは大声で町中の家々に呼びかける
「ちょっと聞いてちょうだい!」
大人でも子供でもない私は
窓からちょっとだけ
フリデリカの様子を盗み見る
「ねえ見て!これ私が捕まえたの!」
フリデリカの手には
太陽の光を受けて七色に輝く光の粒
「それは石英の破片だよフリデリカ
大して珍しいものじゃない」
思わず話しかけてしまった私
しまった!
「違うの!この子達は生きてるのよ?」
フリデリカは小さなガラスの欠片
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