フリデリカ(「ミーミームウ」みたいな詩になる予定だった歌)/和泉 誠
 
欠片を
こちょこちょ転がす
くすぐったそうに宝物達は
水色の光をチカチカ放った
「かわいいでしょう?」

「物置に昔集めてた
 綺麗なビー玉がたくさんあるよ
 もう使わないから君にあげようか?
 そっちの方がみんなに
 自慢できるんじゃないかな?」

「それは生きてる?」
「さあどうだろう?」
「じゃあいらない」

フレデリカは小さな小さな赤ん坊達を抱えて
また町中のドアを叩きに出かけた
私はそれをただ愛惜しそうに眺めていた
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