目覚め/和泉 誠
僕は夢を見ていた
それは長い長い夢だった
夢の中での出来事
僕はその全部を覚えてる
もうすぐ朝日が昇る
それは僕が望んだ事のような
それは僕が望んでいなかった事のような
夜は朝日が昇るから僕の前から去ると言った
僕の見ていた夢が終わる
長かった夢に終わりが来る
夢の中で手に入れたもの
僕はその全部を持っていく
君は僕にとって
喜びであり、安らぎであり、悲しみでもあった
君は僕を束縛し
夢の世界を自由に飛ぶ方法を教えてくれた
僕は朝日とともに目覚める
夢の世界の妖精が耳元でそっと囁く
昼の世界は最低よ
いいんだそれでも
夢の世界で手に入れた
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