ねこねこの、くるん。/汐見ハル
すき、
ではじまり
きらい、
とつづき
くるん、とまわって
また、ひとひら
やわらかなあしもと
あおいはなびら
ゆるり、ふうわり
そのあそびは
かならず
すき、
ではじまるのだと
ねこねこは
しっていました
ためいきみたいな
ひびきです
すき、のはなびらは
ねこねこのひげを
くすぐります
きらい、のはなびらは
ねこねこのはなのあたまを
なぜてゆきます
そのつぎのすき、のはなびらは
ねこねこのみみのあいだに
うごかなくなったので
ねこねこはみぶるいみっつ、
そのまにも
あおいはなびらは
とだえがちのゆきのように
ねこねこにふれては
は
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