ねこねこのほわいとくりすます/汐見ハル
ねこねこは
きらきらのほしがまいおりたまちのなかで
うきあしだってくるざっとうをみおろすのが
すき
ほわいとくりすます
という ひびきが
すき
それは
あのひとの
てのひらに
にている
やわらかく
あたたかく
よいにおいのする
ひびきだ、と
ねこねこは
のいずまじりのくりすますそんぐに
うっとりとめをほそめ
のどを ならす
あのひとになぜられているときのきもち
おもたいくものしたで
もうだいじょうぶ と
しんぼうづよく なんども
みるくをくれたてのひら
ひるさがり
ゆるやかにはがねいろのそらが
ひらいてゆく
だいじょうぶ
ねこね
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