井上陽水から見た賢治?宮沢賢治メモ2/石川和広
常識的感覚なしには受け取れない。
賢治は、ある種、つよいと言うより固い感じがして、それは、受け手に対して柔軟ではないから。もちろん、主張は曲げなくていいけど、受け手を集めると言うよりも、受け手に、耳を澄まさせる強制力なしに、賢治の詩は伝わらないのではないか?
これまでの賢治の原稿の編集、校訂者も、バラバラな字さえたくさん抜けている間を、想像しながら編集したがそれでよかったのか?
君の言葉は誰にもワカンナイ
君の静かな願いもワカンナイ
望むかたちが決まればつまんない
君の時代が今ではワカンナイ
(引用)
三行目が大事だと思う。賢治の断定句だけでなく、「つまんない」
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