かんかく/岡部淳太郎
 
夕焼けなんてなくなってしまえばいいとおもう。昼と夜
をへだてるものをなんとなくつないでしまう、そんなち
ゅうとはんぱな橋は、星からやってきたぬすっとにくれ
てやるか、三日月のくらいぶぶんになげこんでしまえば
いい。人には、つながるものやつかまるものなんてほと
んどないというのに、あんなにもあたりまえのかおで両
手をのばしているのはゆるせない。光はひかりで、闇は
やみで、それぞれにくっきりとせつだんされてしまって、
その両者のかんかくをざんこくにきわだたせているほう
が、どれだけすっきりするかわからない。わたしは生き
ていて、わたしという仮のかおのしたで、おれのこのか
んかくを
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   グループ"散文詩"
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