俺は歩いてゆく。破滅に向かって。/虹村 凌
 
臭いのは嫌だから。
ねぇ、お前の為なら何でもするさ。
ずっと、話しているよ。

俺がメルヘン世界の住人でもいい。
破滅に向かえば、メルヘン世界の端が見えるかな。
俺には、妖精なんて見えないけれど。
煙草の煙も、紫には見えないけれど。
パープルへイズ。俺は吐き続けるんだ。
破滅に向かって、その煙を。

今、少しだけ。
恋みたいなの、しています。
引かないでね。
何だろうね、どうなんでしょう。
俺、どんなカタチでもいいから。
もっと仲良くなりたい。マブダチになりたい。
そしてこれ以上、疎遠になりたくない。
嫌われたくない。
この気持ちはどうなんでしょう。
ねぇ 俺とお前は友達さ。

何番目だろう。
下らない嫉妬。
いいんだ。いいんだ。いや、よくねぇ。
でも、俺は。



破滅に向かっている。
きっと、光の射す方へ。
出口に向かって。
俺は、ゆっくりと歩いてゆく。


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