エゴ・エリス? いのちある すべてのものに 主は 食物を 恵まれる/PAULA0125
 
は無く
故にその皿 空にもならない
花嫁は 天を育てる
逸る血潮は 婚礼(かな)の葡萄酒に
沸き立つ心は 聖霊降臨(ぺんてこすて)の 火に熾える
産まれ出でた 天の手は 花嫁の胸乳を握り
天を産んだ 花嫁は 乳をやり 見下ろす
光は空の 器の中を満たし
零れた分を 大地に垂らす
地は花嫁と その主人を仰ぎ
蒼穹の空 受け止め抱いて 芽吹き喜ぶ
花嫁らは 野の萌(めぐみ)を摘み取り
空より来たる 食べ物(まな)を集める
今は餓える ことはない
今は旅する 時でなく
四十年の 放浪は終わり
今我らは 約束された地に住む
乳の川から 白湯を汲み
蜜の稲穂から 葡萄を取
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