父は何をしたかったのか、と問うことに意味はあるか?現在の答えはノー。断続的に訪れる病気と、アレルギーと、手術と、事故と、境遇を経てなお永らえているだけでも驚異的である。 しかし。昔々の、暗い蛍光灯の八畳間に「おとうさんのひきだし」のあった時代に、同じ問いを問うたらば、また違ったものが得られたかもしれない。 [次のページ] 前 次 グループ"個人誌「Tongue」収録作" 編 削 Point(2)