使徒の竜と契約を巡って/りゅうのあくび
っかりと届ける
準備を忘れて
ほしくないのだけれど
たった一枚の始末書を書かせて
済むような話でもない
僕が倒れた日の前後から
何か様子が
変わっている気がする
その通りのようだ
どうも昔の寡黙さを忘れて
つい空騒ぎをしている理由を
思い切って尋ねてみると
どうしても結婚理由で
使徒を辞めたいと云っている
竜であっても
結婚というのは
あるみたいだけれど
結婚相手については
まだ実際に紹介もないところだ
水っぽいなとも思う
煌く炎を静かに胸に
抱く竜でもあるのに
雌というのは実に
不思議な生き物である
本当のところ使徒を辞める理由は
結婚理
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