笛吹き少年の行くえ(5)/Giton
思います。
「下書稿(一)」は、1921-22年の習作メモ『冬のスケッチ』(注:『冬のスケッチ』の制作時期については推定によるほかないので、さまざまな説があります。『新校本全集』の解説では、1921年12月から1923年3月までとしており、これが通説と言ってよいと思います。私は、さらにしぼって、1921年12月〜1922年4月と推定しています。しかし、制作時期以上に難しいのは、テキストの繋がり方です。というのは、『冬のスケッチ』は49枚のばらばらの紙片の束として発見され、番号は付いておらず、しかも作者生前において何度か順序を入れ替えたり、途中の紙片を抜いて破棄した形跡があります。したがっ
[次のページ]
前 次 グループ"宮沢賢治詩の分析と鑑賞"
編 削 Point(0)