笛吹き少年の行くえ(5)/Giton
 
がって、紙片をどう並べるかで、違ったものになってしまう可能性があります。ここで関係する「第20葉」→「第21葉」→「第3葉」(←番号自体便宜的なもの)の連続については、研究者間に異論がありませんが、だからといって確証があるわけでもないのです。)の一部です:


   下書稿(一)〔A〕 〔『冬のスケッチ』(20)-(21)-(3)〕

     ※ なやみ

 なやみは
 ただし、
 なやみは
 白くみゆ。
 
     ※
 
 かばかりも
 しづむこゝろ、
 雪の中にて
 蝉なくらしを。
 
     ※
 
 そのとき
 雪の蝉
 又鳴けり。

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   グループ"宮沢賢治詩の分析と鑑賞"
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