ザカリー/ゴースト(無月野青馬)
 
出来事の奇妙さに
不気味さに無機質さに
呪術に
気付いた時には
ザカリーは森の中


追いやられたと証明は出来ないけれど
優先順位を崩してまで
秩序から外れた
ザカリー
追い立てられていたと証言は出来ないけれど


誰にも
否定の言葉を吐かないで
何時の間にか
始めから存在していなかった者のように
霧のように消えてしまった
あの日のザカリー


飲みかけの紅茶も食べかけのケーキも
書きかけの日記も
そのままに
マヤ人のように消え失せた


ザカリー
奇妙なんだ
あの日から
何故か
奇妙な
君の夢をみる
地球上の人の中で
分かり合
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