ザカリー/ゴースト(無月野青馬)
 
り合える人なんて
いないと言っていたのは
嘘だったんだね
君が向かったのは
夢の続きかもしれないと
予感した時に目が覚めるんだ


夢魔は美しくなんてないと
気付けていたのなら
聖なる印を
踏みにじらなかっただろうに
たかる奴等には
火を与えてしまえば
良かったのに
それが出来なかったんだ
ザカリーもきっと


奔放には生きられない
君の
生活の余韻が残る机には
目には見えないけれど
忍び寄る影に包囲されていた頃の君の
最後の抵抗の跡が
遺っているのだろう


ザカリー
君は行ってしまった
もう手の届かない
メルヘンの国へ


ザカリー
もし君と
もう一度巡り会えるのなら
例え君が
ゾンビになってしまっていたとしても
僕は構わないよ
もしも君が
ゾンビになっていたとしても
僕が隠してあげるから
僕は
ザカリー
もう一度
君と話がしたいんだ
君が信じていた
魔法の話をもう一度
聞きたいんだ
君のようになりたいんだ
ザカリー
僕も消え失せてしまいたいんだ




   グループ"ゾンビ詩集"
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