初恋/
草野春心
むかし、近所に住んでいた
髪のながい女の人が
ことばはオモチャじゃありません
そういって
心に両手をつっこんで
僕の言葉を持っていってしまった
ひだまりのやわらかさと
さくらのはなびらと
いきていることの
かなしみと
ぼくと
はるの、
えいえん。
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グループ"短詩集"
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