マイ・バック・ページズーさよなら神様ー/……とある蛙
 
その日、僕は仕事を置き去りにして
青山墓地に向かった。
そして、
その日、僕の何かが壊れた。

さよなら神様
神様は本当に死んでしまったのだ。

五歳の僕は
毎月現れる本屋から
月刊の少年誌
たくさん付録の付いた雑誌
鉄腕アトムもいたし、鉄人も
独りぽっちの僕にとって
一冊の雑誌
一編の漫画
が空想世界のすべてだった。

月一度の本屋の配達が
どれだけ僕を幸せにしてくれたか。

七歳の僕は少年週刊誌を回し読み
そのとき神様はもう神様だった
しかし、神が作った者は先を行っていて
どろろ 三つ目 が始まったが
世間の見方はあいもかわらず鉄腕アトム

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