初恋と再開した瞬間/中原 那由多
ノートの一番後ろのページに
言い表せない想いを小さく綴っては
どんな風に貴方に伝えようかと
やるせなく頬杖をついた
本当はこんな言葉なんて
グチャグチャに丸めてしまえば良かったんだ
でも、もし白紙を選んだとして
再び言葉を集めただろう
ねぇ、人を好きになるって孤独なんだね
暗い森をゆっくり歩いていくみたい
光を見つけられなくてもいい
私は夢に浸っていたいから
笑顔を探すのに理由なんているのかい?
対角線上で私を演じては
ただただ返事を待つばかり
高鳴る胸に焦りを感じて
静かに前だけを見つめる
一体いつ以来なんだろう
強がる台詞をどんなに並べたって
やはり私はまだ―――
―――言えない
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