【批評祭参加作品】西瓜割りを見物する人の群れ(詩における批評の風景)/角田寿星
回は、ナボコフやカフカの評論を書いたエドマンド・ウィルソンの評価、でした。
ただし西瓜割りである以上標的がない訳ではなく、振り下ろした先が近いか
遠いかの別は厳としてあり、命中と言える一打も可能なばかりか、外し方に
も良し悪しがあることはお忘れなく。
最後の一文の「外し方にも良し悪しがある」は、確かに心に染みました。が、その前の「標的がない訳ではなく」「近いか遠いかの別は厳としてあり」には、ふーん、小説ははっきりと標的がみえるものなんだなあ、と半ば感慨に近いものを覚えました。
詩というジャンルは、批評の標的となるものは多分あるんだけど、それが最も分かりにくいもののひと
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