【批評祭参加作品】西瓜割りを見物する人の群れ(詩における批評の風景)/角田寿星
ユリイカ』2006年7月号「小説のストラテジー」)
ここにひとつの批評があったとして、ギャラリーは「読めてねえな」とか「考え方がずいぶん偏ってんな」とか、勝手なこと言いながら囃したてる。「もっと右、右だよ」とか「真後ろにあるじゃねえか」とかの的確なアドバイスが少ないぶんだけ(いや、あるにはあるでしょうが)ちょっと意地悪なギャラリーではありますが、小説批評の世界はそれなりに賑やかそうで、羨ましいですね。
佐藤さんは博識な人ですが(彼女の作品『バルタザールの遍歴』は超一級のピカレスク小説です)小説家なので、こんなことも言ってます。ちなみに連載評論「小説のストラテジー」、最終回だったこの回は
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