静かに、なるべく静かに(アスパラガスさん讃1)/渡邉建志
 
いないで黙って、
なんてこったい、と言い続けるほうが、きっと正しい。

でも、レストランは渇いてしまうし、夏は終わってしまう。
でもでも、ガラス窓は「解け」ない。それは、
(それが「溶けない」ではないのは、)
そのなぞ(なぞ)がだと思います。
レストランは渇くのに、ガラス窓は解けない、という
この、固体性、液体性、気体性の、対比。のみならず、その、なぞは、解けていない。

ガラス窓は、ふたりが見ているスクリーンでもある。
(そして、それもいまだ(・・・)解けていない。)



海がオレンジ色に染まって
ふたりはそっちに見とれていた
心中した
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