絶語の果て/渡邉建志
襲われ、僕は本を開く。あるときは笑い、あるときは透きとおり、あるときは他人の苦悩を背負い、あるときは叶わぬ憧れを抱く。
そして本を閉じる。本を閉じると考えが湧き出てくる。それをノートに書きとめる。そうしているうちに、最初の心の虚ろさが、それが投げかけてくる疑問に対するはっきりとした回答は見出せないにしろ、だんだん晴れてくる。
勉強ができることが何の意味があるだろう。人間としての価値がそこにあるのだろうか。人間が考える葦なのならば。
(並べることが申し訳ないけれど)大好きな武満さんがいう ―
四月はじめ、思いもかけず病いの
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