詩想?4/黒乃 桜
それだけの事にしておきたかったんだ。
それが願望。一つだけの、願望。
「ねえ、死んだら星になるっていうじゃん」
別に思った事を言っただけだった。
特に深い意味はなく、ぼんやりフェンスにもたれてると星が目に入って・・みたいな。
それもまたたまに発揮される、流音の「気まぐれ」だった。
「あー誰か言ってたなそんな事。」
由夜も同じように空を見上げて、ぽつりと呟いた。
流音も、誰かに聞いた話だという事は思い出せるけどそれが誰なのか、思い出せなかった。
「でも俺はさぁ、なれないと思うんだよねぇ」
それは、科学的ななんちゃらとかいう話ではなかった。
もしこの世
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