「名」馬列伝(11) シグナスヒーロー/角田寿星
 
わせる走りを見せたところだろう。

話は戻して、春の天皇賞。追い込み一辺倒だった彼が珍しく先行している。
このレースの有力馬であった、シルクジャスティス、メジロブライト。
彼らが切れる脚を持ってるだけに、いつもの後方一気では届かない、と判断したのか。
勝負師の加藤和宏騎手が勝ちに行く競馬をしている、と筆者は感じた。
6着。
末は失わなかったが、伸びもしなかった。
それでも勝ち馬とは0秒6差、4着シルクジャスティスとはわずか1馬身差。
健闘の部類には入るが、年齢を考えると、これが彼の最後の大舞台になるのだろうなと思われた。
それでも、その後も黙々と走りつづけた。

重賞は勝て
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