面接/虹村 凌
 

 彼女の注文の後に俺はブレンドと灰皿を頼んだ。灰皿が付く前に、俺は彼女に断ってセブンスターに火をつけた。セブンスターの香りが広がる。
「私も、いいですか?」
 彼女は、長い沈黙を破って、そう言った。俺はどうぞ、とセブンスターを差し出すと、彼女はゆっくりと抜き取って、備え付けのマッチで火をつけた。ふぅ、と吐き出した彼女の煙が、ゆっくりと立ち上って、俺が吐いた煙と混ざって、天井でぶつかって散っていった。以前、彼女が休憩室でピースを吸っているのを見た事があるので、別伝意外では無い。
「話って、何ですか?」
 彼女が3回目の煙を吐ききったところで、なるべく冷静を装って、俺はゆっくりと聞い
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  グループ"面接"
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