面接/虹村 凌
 
実は、女の子じゃ出来ない、とか…」
「あ、いや、違います!若干二刀流寄りですけど基本的にノンケです!」
 勢いよく言ってしまった。
「くすっ…」
 わ、笑い事じゃない。そもそも笑えるのか疑問である。
「ま、まぁそういう事なんで、言いにくいのはそういう事じゃなくて」
「ふふっ…いえ、大丈夫ですよ。じゃあ、勃たないとか?」
「そこも大丈夫です」
「私はスカトロジストとかペドロとかじゃなければ、大丈夫ですよ」
「そうですか…じゃあ、多分、大丈夫です」
「まだ何かありますか?」
「あ、ん、うーん」
「浮気性とか?」
 いつの間にか、彼女と初めて会った時のように、面接官は入れ替わっていた。
  グループ"面接"
   Point(4)