面接(2)/虹村 凌
 
な奴だぜ、俺は!と心の中でデビル俺が笑っている。俺の肉体は、彼女の目を見るのが怖くなって、眉間のあたりを見つめている。
 話をせねばならん。今更か、と言う気もするが、俺にしちゃ早い方だ。とても早い方だ。今は俺を褒めてやりたい。普通なら腹を括るのに一週間は要すると思う。全てを話すのは疲れるとか、面倒とかの怠惰な考えと、どうせ受け止められんだろうとか、失礼・無礼な考えまでがデビル俺を成長させ、対話と言うのを怠らせる。これが良く無いとわかっていても、ついつい手を抜いてしまう。 しかし、今回は彼女から聞いてくれているのだ。説明出来ないと、本当にただの変人になってしまう。説明できる限り、何とか普通でいら
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