面接(7)/虹村 凌
こえた。
「お前は俺に勝つ事なんか出来ないんだよ」
「…」
「わかってるだろう?この孤独も、苦痛も、不安も、後悔も、憎しみも、全部俺のものだ。全部俺のものだから、全部お前のものだ。どれも放すもんか。死ぬまで抱えてやるぜ。」
「何でだよ」
「何でも何も無いだろう。それはお前が望んだ事だ」
「俺は望んでなんか」
「望んでなんかいない、とは言わせないぜ」
「なっ」
「これはまさにお前が望んだ事だ。手に入らないのなら、己を閉じ込めようとしただろう」
「…」
「日影ってのはな、こういうのはよく育つんだよ」
「…」
「ちょっとやそっとじゃ、俺は消えやしねぇよ」
「消えろ…」
「消
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